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マスターのおすすめ本~その6 「第七官界彷徨」 尾崎 翠 [本]

今日は良い天気でたくさんのお客様にご来店頂き、有難うございます。
カメラマンの方に写真を撮って頂いたり、バリアアリーの介護施設で働いている方とお話できたり、前日からメニューを選んでいらして下さるご家族とお話したり、とても素敵な時間を有難うございます。

バリアアリーはあえて障害物や、階段を設け、自宅での生活に近い状況で介護をするというもの。以前テレビで一度拝見してとても感銘を受けました。今日お話を伺った際も、皆さんの回復が大変早くどんどん元気になっていくとの事でした。最近人間としての尊厳について考えたりするのですが、やはり自立歩行と食事そして排泄が私の中ではかなり大きいと感じました。若輩者が生意気を申し上げてすいませんが、バリアアリー私も賛成です。


マスターのおすすめ本~その6 「第七官界彷徨」 尾崎 翠

待ち合わせに早くついた東京駅の書店でいわゆるジャケ買いしたのですが、これが驚きの面白さ。
尾崎翠は明治・大正・昭和を生きられた女流作家なのですが、今年の新書ですと言われてもおかしくないような斬新さです。故に当時は理解をされなかったよう。久しぶりにお気に入りの作家を見つけました。他の作品も探してみようと思います。

その夏私は変な家族と暮らした。(今手元に現物がないので違ってたらすいません。)というような書き出しで始まる変人ばかりの兄弟のとりとめのない物語。何でも分裂症と診断する精神科医の長男一助、蘚の恋情を研究する次男二助、調律の狂ったピアノで声楽を志す従兄弟の三五郎、この三人と暮らすことになった妹の町子。登場人物が魅力的で、淡々と繰り返す生活とのミスマッチが奇妙な魅力を持った作品です。下北あたりの小劇場でこの舞台見れたら面白そう。

現代文学も好きだけど、この辺の時代の言い回しや、美しい綴りの日本語がやはり好きです。私もきれいな日本語を使えるように努めよう。最近日本語の崩壊(私を含め)が顕著で心配です。ちなみによく否定の言葉で使われている微妙という言葉、最近知ったのですがこれは趣深く、何ともいえない美しさや味わいがあることという意味の最上のほめ言葉でもあります。否定に使うときは片仮名表記のビミョーと書くのが良いかも。

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第七官界彷徨 (河出文庫)

第七官界彷徨 (河出文庫)

  • 作者: 尾崎 翠
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2009/07/03
  • メディア: 文庫



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コメント 2

りり

否定に使うときは片仮名表記のビミョーと書くのが良いかも。



それ私の事ですよね!

こわっ

(/x o x)/
by りり (2010-12-06 12:17) 

nichigetsuka_enoshima

りりさん

コメント有難うございます。
?いえ…他意はございません。
私もよく使っていた言葉ですし、偶然意味を知る機会があったのでご紹介したまででしたが、誤解をさせてしまったのならすいません。
後は適当という言葉も否定に聞こえますが適度・丁度良いという意味であったり日本語は難しいです。

いつも読んで頂いて有難うございます。
by nichigetsuka_enoshima (2010-12-06 14:35) 

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